 |
森田 ILOでも、働く人たちの権利の確保や地位向上に取り組んでこられたと聞いていますが、やりがいを感じる一方で、どこかで限界を感じたようなこともあったのでしょうか。
石橋 ILOも労働組合と同じように、働く皆さんの権利をきちんと確保して、労働条件を上げていく、それによって社会正義を達成して平和を実現していくという仕事ですから、非常にやりがいがありました。ただ、あくまで国際組織という枠組みでの対応となりますから、「ここまでは協力できるけれども、ここから先はその国の政治の責任」という点で限界があったのも事実です。つまり、国の形を決めるのは最終的には政治の責任であって、その国の社会を本当に良くしたければ、結局はその国の政治に関与しないことには先には進まないことを強く実感しました。そのことが、政治の道に挑戦する一つのきっかけになったと思います。
森田 最後になりますが、この1年くらいは政治への期待が高いにも関わらず、全体的な趨勢として低投票率が広がっています。そういう中で、石橋さん自身が、「一体、政治に何ができるのか」という問いにどう答えられますか。
石橋 よく「政治に無関心ではいられるけれど、無関係ではいられない」と言いますが、政治に無関心な人は、実は生活のほとんどの部分で、政治の影響を深く受けていることを実感できていないのでは、と思うのです。そこのところを具体例をあげながらストレートに説明してあげられたら、きっと関心も高まると思います。ただ、昔のいわゆる1960年代や70年代といった激動の時代を知っている人たちは「政治は変えられる、ぜひ変えよう」という思いが強いのですが、政治に無関心だと言われる若い人たちの多くは、「結局、政治は変わらない、変えられない」といった疑念を持っています。ですから、昨年の衆議院選挙は、「一人ひとりが動けば政権は変えられる」「政権が交代することで政治の方向性を変えられる」「それによって、私たちの未来も変えられる(かもしれない)」といったことを国民が実感した、その点で非常に大きな意義があったと思います。
今また、国民の中には「結局、短期間のうちに再び保守政治に戻ってしまうのではないか」「そうなったらまた政治が違う方向に行ってしまうのではないか」といった不安もあると思います。こうした不安を払拭し、民主党が安定した政権運営基盤のもとで、国民のための政治を実現していくためには、今夏の参院選勝利が極めて重要となります。
私自身も情報労連・NTT労組、退職者の会の先輩方、「アピール21」会員の皆さまをはじめとする多くの方々の熱い声援と期待に応えられるよう、全力をあげて戦っていく所存です。
|
|